097-034 第97回問34 (必須問題 薬理)

2015/12/07

[box style="tip"]Na+−K+−2Cl共輸送系の抑制により利尿作用を示すのはどれか。1つ選べ。

1 チアジド系利尿薬
2 ループ利尿薬
3 カリウム保持性利尿薬
4 浸透圧利尿薬
5 炭酸脱水酵素阻害薬[/box]

[button color="yellow" ]解 2[/button]

Na+−K+−2Cl共輸送系の抑制により、利尿作用を示すのは、ループ利尿薬です。副作用として低 K 血症があります。この点を改良し、K 保持を実現したのがトラセミドです。よって、正解は 2 です。
チアジド系利尿薬は
近位尿細管腔に分泌され、遠位尿細管前半部に作用し、Na+-Cl-共輸送系を抑制することにより利尿作用を示します。カリウム保持性利尿薬は遠位尿細管に作用し、アルドステロン受容体に結合することによりNa+-K+交換系を抑制します。浸透圧利尿薬は血液の浸透圧を上昇させることで、再吸収が抑制されこれらの作用の結果として、利尿作用を示します。炭酸脱水酵素阻害薬は近位尿細管の炭酸脱水酵素(CA:carbonic anhydrase)を阻害し、Na+-H+ 交換系が抑制されNa+ の再吸収が抑制されることにより利尿作用を示します。

 

-必須問題, 第97回問題(2012年3月), 薬理

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